祝辞

CONGRATULATORY ADDRESS

京都大学医学研究科・医学部 創立125周年に寄せて

 京都大学医学研究科・医学部の創立125周年にあたり、心よりお祝い申し上げます。

 その歴史は、1899(明治32)年に京都帝国大学医科大学が設立されたことに遡ります。
 丁度25年前、当時医学研究科長・医学部長であった本庶佑現特別教授の命を受けて、創立100周年記念アルバム「近衛町無番地」の編纂にあたったことが、昨日のことのように思い出されます。
 本医学研究科・医学部は、独創的な開拓精神に基づく数多くの画期的な研究成果を誇る輝かしい百年の歴史を引き継ぎ、その後の四半世紀の間に、さらにめざましい成果によって医学の新領域を開拓してこられました。
 とくに山中伸弥教授のiPS細胞研究や本庶佑特別教授のがん免疫研究は、医学医療の世界に新しいページを開くものであり、今やふたりのノーベル医学・生理学賞受賞者を擁する世界的な医学研究機関となっています。この背景には、現役の教職員のみならず医学同窓会(芝蘭会)や校友会など多くのみなさんの、研究と教育への深いご理解とたゆみないご支援があり、芝蘭会館や基礎医学記念講堂・医学部資料館(旧解剖学講堂)、学生会館などの設立はその象徴と言えるでしょう。
 さらに近年の、画期的創薬をめざす産学共同や国際連携活動は、我が国の医学研究開発の先駆モデルとなっていますし、今年は附属がん免疫総合研究センターの新研究棟も完成します。

 来るべき新しい四半世紀に向けて、この伝統ある京都大学医学研究科・医学部には、独創的な研究と世界の医学研究をリードしていく次世代人材の養成によって、人々の健康と福祉の向上に引き続き大きな貢献を続けていただくことを、心から期待しております。

京都大学総長
湊 長博

ご寄附について

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将来にわたり医療の第一線で活躍する
優秀な人材を輩出する拠点であり続けるため、
この創立125周年記念事業に
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