京都大学医学研究科・医学部創立125周年を祝して
京都大学医学研究科・医学部が創立125周年を迎えられましたこと、心よりお祝い申し上げます。長きにわたり医学研究と医療の発展に多大な貢献をされ、多くの優れた医師や研究者を輩出されてきましたことに、深く敬意を表します。本庶佑特別教授のがん免疫研究をはじめ、数々の新たな医学領域を切り拓いてこられたことは、世界に誇れるものです。
私たちiPS細胞研究所では、医学研究科の協力講座として多数の大学院生を受け入れ、活躍して頂いておりますし、医学部学生にはマイコースプログラムで研究活動を経験して頂いております。若者の新しいアイデアは革新的な研究を創出するためには非常に重要です。このような活動を通じて、引き続き将来の医学研究を担う若手研究者の育成に貢献する所存です。また医学部附属病院におきまして、弊所の研究成果に基づいた多数の臨床研究・治験を実施して頂いていますことに、この場をお借りして御礼を申し上げます。
今後も多くの優秀な研究者や学生が医学研究科・医学部に集い、医学・生命科学の進展や人類の健康と福祉の向上に貢献されることと存じます。私たちも共に歩み、iPS細胞の医療応用に向けて、一層の努力を続けて参ります。京都大学医学研究科・医学部のさらなるご発展をお祈りし、お祝いの言葉とさせて頂きます。
京都大学iPS細胞研究所 名誉所長・教授
山中 伸弥