人間健康科学系専攻 臨床認知神経科学
講師
デジタルトランスフォーメーションによる
子どものこころとからだの健康支援
ご自身の仕事や研究で心がけておられること
発達性協調運動症という不器用さから日常生活に支障を来している子どもに対する支援機器の研究開発に取り組むプロジェクトを実施しています.このプロジェクトを通して,研究者-エンジニア-支援者らによる連携チームにより今までにない機器の創出を目指しています.そのため,研究内容が現場の課題やニーズと乖離しないように,現場に赴き交流や対話することを心がけています.いまだ有効な支援方法がない対象者に対するニーズであるアンメットニーズに対して,テクノロジーを活用したデジタルトランスフォーメーションによる取り組みを行っています.このような心がけで,医療や福祉の現場で生じている社会的な課題を研究開発という手法によって解決することを目指しています.
資料:こころとからだのリハビリラボ
京都大学DCDX
どのような部分に面白さがあると感じますか
先端作業療法学講座では企業との共同研究プロジェクトにより,研究の成果と先端のテクノロジーを融合して,未だ世の中にないシステムを開発中です.将来このシステムを利用した子どもが,成功体験を通じて楽しみながら運動に取り組むことで,自身の運動能力の向上や活動に対する自信を持てるようになることを目指しています.プロジェクトでは,医学・工学・情報学・福祉・教育・心理・ビジネスなど異なる専門性を有したチームが,英知を集結することでイノベーティブな取り組みを行っています.上述したものだけでなく,研究には無限のアイデアや可能性があり,未踏の領域にチャレンジできる大学での仕事はとても楽しく,魅力的だと感じています.
あなたの思う京都大学らしさをひとことで表現してください
唯一無二
京都大学医学研究科・医学部が125周年を迎えメッセージ
京都大学医学研究科・医学部125周年おめでとうございます.先人が築き上げてきた歴史の偉大さを改めて感じると共に,その一端に所属していることに身が引き締まる思いです.京都大学という設備や支援体制,優れた研究者が揃った環境で働けることに幸せを感じています.
私は,人間健康科学系専攻先端リハビリテーション科学コース先端作業療法学講座の一員として,日本のリハビリテーションを牽引し,世界と競うべく,教育・研究に邁進していく所存です.時代に応じた新たなリハビリテーションの機器やシステムを創出し,世の中に届けて参ります.