松村 康史(まつむら やすふみ)
医学専攻 臨床病態検査学
准教授
感染症研究の魅力ー微生物の世界が見える時
どのような部分に面白さがあると感じますか
微生物は、個体として直接目視ができないため、一見とらえどころがありません。感染徴候は基本的に宿主の反応であるため、感染症の診断には微生物を臨床検査により検出する必要があります。微生物の薬剤耐性、病原性、伝播のメカニズムには、それぞれの責任遺伝子があり、変異や組み換えを通じ進化しています。検査法の新規開発などを通じて検出困難な原因微生物が特定できたとき、自分が患者を診断し微生物を見つけた最初の一人になります。また、全ゲノム解析により薬剤耐性菌の拡がりを裏付ける精巧な分子メカニズムを同定したとき、ヒトの人口とは比べ物にならないほど多く世界に存在するその微生物の歴史と本質が見えます。